インドの洗礼、I編
平和でおだやか〜なダラムサラから、インド南部へ移動しようとしたそのとき、
事件は起きたのでした。
チベット人の会社で申し込んだ夜行バスは、オールチベット人に私たち二人という、不思議な光景。
特に問題なくデリーに到着し、そこから空港へ向かいます。
ただ、ついた場所がデリーのどこなのかは、一切不明。
わかることは、ここもやはり小さなチベット人コミュニティであることと、
殺風景な雰囲気で中心部からは離れていそうなことくらい。
バスから降りると、ものすごい勢いでインド人の男が駆け寄ってきました。
「空港はここから離れているし、国内線はさらに遠いから高くなる。
…でも僕のタクシーなら1000ルピー(2000円)でいってあげるよ!
なんでかっていうと、フレンドだから。」
でたー!! 久しぶりの恩着せがましいインド人。
なんでちょっといい人演出するかね、そして勝手にフレンド。
国内線と国際線、そんな離れてないからね。
しかもターミナル間の無料シャトルあるからね。
ちなみに、国内線のほうが手前だからね!!!!!
Tが言ってたもん、知ってるんだから。
こっそりと手招きしてくれたチベット人が、
値段交渉もせず、500ルピーで空港まで連れて行ってくれました。
そしてVIPラウンジで食事して、優雅にゴア行きの飛行機を待っていると…。
あれ?
吐きそう。
なんでいきなり?
吐き気がすごくて、うずくまってしまいます。
次第にお腹の中でビッグウェーブ!!!!
結局ラウンジで五時間うずくまって、トイレとソファを行き来。
飛行機に乗ってからも、吐き気を抑えるのに必死。
CAさんが配ってくれた大好きなコーラもポテチもお断りして、
ひたすら吐き気とお腹の痛いのを耐える。ちょっとでも動いたら・・・出ちゃう。
こんな座席の狭いLCCで迷惑かけられないよ~~~。
二時間半後、ようやくゴアの空港についてトイレ直行。
荷物を受け取って、再びトイレ直行。
Tがめちゃめちゃ心配して声をかけてくれるけど、もう応える気力もない…。
結局荷物をもってもらって、ふらふらになりながらタクシーでビーチ方面へ。
タクシーの中でも放心状態でした。
力が残っておらず、部屋の中まで荷物を運んでもらって、ベッドで横になると
いきなり寒気が。
寒い・・・。
気温は35℃くらいあるのに、長袖二枚着て毛布三枚かけてもガタガタふるえるー!
絶対、食あたりだ。
でも、だいたいいつも同じもの食べてるTは元気でぴんぴんしてる。
時間からしてラウンジで食べたものだ。
ラウンジで食べた、Tと違うもの・・・・・・・ カレー!!
Tは朝からカレーなんて食べないけど、私よくばって一人でカレー食べたわ。
やっぱりインドのカレーは手ごわかったー!!!
熱と吐き気にうなされながら、ゴアの夜は更けていったのでした…。
(I)